2012年7月20日

バードビーク

矯正用プライヤーの一つ。ワイヤーの屈曲に用いる。鳥のクチバシのような形をしていることからこう呼ばれる。

ハーブスト

成長期の子供に用いる、下顎骨の成長促進を目的とする固定式の矯正装置。同様の目的では取り外しのできる装置を用いるのが一般的で、それほど多く用いられてはいない装置である。

バイオネーター

バイオネーター子供の矯正治療に用いられる、取り外しのできる機能的矯正装置の一つ。上顎前突過蓋咬合の子供に対して用いられることが多い。拡大ネジを組み込むことができる。FKOと比較すると通気性が良い。

バイヘリックス

バイヘリックス歯列矯正装置の名称。固定式の歯列拡大装置の一つ。クワドヘリックスはヘリカルループを4つ有するが、バイヘリックスは2つである。下顎では舌があるためクアドへリックスの装着が困難であり、バイヘリックスが用いられることが殆どである。

バジオン

矯正歯科学の診断で用いるセファログラムの計測点の一つ。大後頭孔の最前縁部の正中点で、頭蓋底の最後橋。

発育空隙

乳歯は大体2歳半で生え揃いますが、その後も顎が発育するため、乳歯の歯並びにはすき間ができるのが正常です。このすき間を発育空隙と言います。大きな永久歯が生えるために必要なすき間です。6歳頃から永久歯への生え変わりが始まるので、それまでに発育空隙ができている必要があります。これが無い場合は殆ど大人の歯並びがガタガタになってしまいます。

パワーチェーン

矯正的な歯の移動のために用いられるゴムのこと。劣化するため、治療毎の交換が必要である。牽引に必要な力に応じて、力の弱いものから強いものまで、幾つかの種類が有る。

反対咬合

一般的にうけ口と呼ばれる、下の前歯が上の前歯より前に出ている噛み合わせのこと(厳密には前歯に限らない)。オーバージェットがマイナスの値であること。審美的に良くないだけでなく、アンテリアガイダンスが欠如しているため、治療の必要性が高い不正咬合である。

バンドコンタリングプライヤー

変形した歯列矯正用バンドを整形するためのプライヤー。先端の凸面と凹面でバンドを挟み込むように使用する。

バンドシーター

術者の力を利用するバンドプッシャーに対して、患者の咬合力を利用して、バンドを歯間に挿入するための道具。先端の凸部の形態はいくつかの種類が存在する。

バンドプッシャー

患者の歯間にバンドを挿入するための器具。手を滑らせると危険なため、しっかりとレストを置いて使用することが必要である。患者の咬合力を利用するバンドシーターと併用することが多い。

バンドリムーバー

歯列矯正用のバンドを撤去する為のプライヤー。支点となる部分を臼歯の咬合面に押し当て、バンドのエッジに先端を引っ掛けて上方へ引き上げるように使用する。

ピーティーポイント(PT-point)

矯正歯科の診断で用いるセファログラムの計測点の一つ。セファログラム上で見られる翼口蓋窩後壁と正円孔下縁との交点。

ヒートベンダー

高熱を通すことにより、形状記憶合金のワイヤーを屈曲できるようにした機器。2本のベンディング用プライヤーを装備している。

鼻唇溝

びしんこう。一般的にはほうれい線と呼ばれる。鼻の両脇から唇の両端に伸びる溝(皺)のこと。加齢によって目立つようになる。

ピンカッター

結紮線モジュールパワーチェーンなどを切断するためのプライヤー。ピンアンドリガチャーカッター、カッティングプライヤーとも言う。アーチワイヤーに関しては、細いサイズのもの以外は切断の適用外である。

不正咬合

健康上問題の有る噛み合わせのこと。歯並びのガタガタ(叢生)、出っ歯(上顎前突)、うけ口(反対咬合、下顎前突)、すきっ歯、噛み合わせが深い(下の歯が見えない、過蓋咬合)、開咬、口元が出ているなどがある。

部分矯正

一部に歯にだけ装置を装着し、歯並びの気になる部分だけを矯正治療すること。また、歯を補う治療の前処置として、歯を理想的な位置へ動かすこと(インプラントを埋入するすき間の獲得、ブリッジのために歯の平行性を獲得するなど)。どんな症例にも適用できるわけではないが、短い期間、低いコストで問題点を解消できることもある。

部分矯正について

ブラケット

ブレースとも言う。歯を矯正的に移動させるワイヤーを結紮するための固定式の装置。歯に接着するため、患者が取り外すことはできない。以前は全てメタルブラケットであったが、近年では半透明のブラケットが主流である。

プラスチックブラケット

プラスチックでできた歯列矯正用、審美ブラケット。セラミックブラケットと比較し、柔らかいため、対合歯を損傷するリスクが無い。また、メーカーにもよるがセラミックブラケットより装置が一回り小さいことが多い。プラスチックであるため、吸水するが、最近のプラスチックブラケットは変色も少ない。

ブラックトライアングル

歯と歯の間の歯茎が下がってしまい、そのすき間が黒い三角形に見えること。歯周病が進行すると見られる。歯並びがガタガタで長年経過している部分は歯茎が下がっていることが多いため、高齢者の歯列矯正治療の後ではブラックトライアングルが目立ってしまうことが有る。

変色歯

着色ではなく、歯の色自体が変わってしまっている歯のこと。失活歯(神経の治療などをしてすでに死んでいる歯)は黒く変色してしまう。また、歯の形成時期に服用した抗生物質が原因で起こっている場合も有る。その場合は1歯ではなく、全体的に変色している。

ペンデュラム

上顎大臼歯の固定式遠心移動装置の一つ。口蓋に固定源を求めたレジンパッドとワイヤー、ワイヤーを挿入するスロットから構成される。

ホウプライヤー

歯列矯正用プライヤーの一つ。アーチワイヤーの把持、結紮などに用いられる。ヘッドの小さなスモールタイプも存在する。

ほうれい線

鼻唇溝(びしんこう)のこと。

保隙

ほげきと読む。乳歯が虫歯などで早く抜けてしまった場合、放置すると抜けたすき間に奥歯が倒れてきて永久歯が生えるすき間が無くなってしまうため、すき間を確保すること。クラウンループやリンガルアーチなどの装置が用いられる。

ポゴニオン

矯正歯科で診断に用いるセファログラムの計測点の一つ。下顎骨オトガイ隆起部の最突出点。ナジオンとポゴニオンを結んだ平面を顔面平面と言う。

拇指尺側種子骨

ぼししゃくそくしゅしこつと読む。sesamoid bone。手のレントゲンを撮った時に親指の根元に認められる小さな骨。思春期性成長スパートの直前に出現するため、成長の指標として用いられる。矯正治療の検査で撮影する頭部X線規格写真(セファログラム)に写る頸椎でも、同様に骨の成熟度を測ることができる。

保定

動的矯正治療終了後に歯並びが後戻りしないように、保定装置を用いて歯を良い位置に留めておくこと。一般的には2〜3年の期間をとる。取り外しのできる保定装置に関しては、徐々に使用頻度を減らしていく。

保定装置

リテーナー。動的矯正治療終了後に歯並びが後戻りしないように、歯を良い位置に留めておく装置のこと。取り外しのできるプレートタイプ(プラスチックのマウスピース)と、歯の裏側に接着し取り外しのできないフィックスタイプ(細い針金)がある。

補綴治療

クラウン(いわゆる差し歯、銀歯や白いセラミックの歯など)、ブリッジ、インプラント、デンチャー(入れ歯)など、喪失した歯を補うための治療のこと。補綴治療と矯正治療が両方必要な場合は、治療の順序を、治療開始前に良く検討することが肝心である。歯列矯正治療を行うと、歯の位置や噛み合わせが変化するため、補綴治療より矯正治療が先行することが多い。

矯正治療に矯正を専門とするドクターがいるように、補綴治療を専門に学んだドクターがいる。矯正を担当する歯科医師がそのまま補綴治療も行うということは、通常は無い。→インターディシプリナリーアプローチ

ポリオン

矯正歯科治療の分析で用いるセファログラムの計測点。骨外耳道の上縁の中点。あるいは、イヤーロッドの最上点。区別するために前者をアナトミカルポリオンと呼ぶことがある。

埋伏歯

口腔内に萌出せずに、歯槽骨の中に埋まっている歯のこと。本来萌出すべき歯が埋伏している場合、矯正治療で牽引することがある。

マウスピースを用いた矯正

歯列矯正用ブラケットとワイヤーを用いず、数週間おきに交換するマウスピースを装着することによって、歯を動かす矯正治療法。マウスピース型矯正装置(インビザライン)が有名で、世界で数百万人の治療実績がある。

醜いアヒルの子の時期

上顎の前歯が生えたばかりで、すき間が空いている時期のこと。ugly duckling stageと言う。隣の歯が生えてくると自然と閉鎖することが多いので、生えた段階で焦る必要はないが、問題がないかの判断は素人には難しいので、矯正を専門とする歯科医師への相談が勧められる。

ミニスクリュー

スクリュータイプの矯正用インプラントのこと。マイクロスクリューも同じ。補綴治療用のインプラントと比較して小さいことからこう呼ばれる。

ミニマムインターベンション

削る、抜くなどの歯に対する外科的な治療を最小限にとどめよういう考え方。抜歯の基準は一様ではないため、担当医によって同じミニマムインターベンションでも、抜歯の適応となる歯も有れば、そうでない歯も有る。

歯列矯正用咬合誘導装置(ムーシールド)

乳歯列から用いることができる、小児用のうけ口(前歯部反対咬合)改善のための装置。簡単に取り外しが可能である。乳歯列から矯正治療を開始することは少ないが、うけ口は放置すると骨格的な下顎前突に発展してしまうリスクが有るため、歯列矯正用咬合誘導装置(ムーシールド) のような機能的矯正装置で早期に対応するこことも多い。就寝時の使用がメインとなる。

メジアルチューブ

第二大臼歯などの萌出が浅く、通常サイズのエンドチューブが接着できない場合に用いるエンドチューブのこと。近心咬頭の偶角に沿うベース形態となっている。

メントン

矯正歯科の診断で用いるセファログラムの計測点の一つ。Most inferior point on the synphyseal outline。下顎結合部正中矢状面の最下方に位置する点。

模型分析

矯正歯科における資料の分析の一つで、歯型から作成した模型を計測し、歯の大きさや歯並びの幅、歯槽骨の幅などを計測すること。一般的に計測する項目は、歯冠幅径、歯列弓幅径、歯列弓長径、Basal arch width、Basal arch length。計測には矯正歯科用ノギスを用いる。

モジュール

ブラケットにワイヤーを結紮する際に用いるゴムのこと。透明のものが一般的であるが、矯正治療をオシャレに見せて楽しみたい人のために様々な色のカラーゴムも有る。

八重歯

上顎の犬歯(糸切り歯)が歯並びの外側に飛び出して見える状態。矯正歯科学では犬歯の低位唇側転位と言う。

ヤングプライヤー

矯正歯科用プライヤーの一つ。直径0.6〜0.7mm以上の比較的太いワイヤーの屈曲に用いる技工用プライヤーである。ループの大きさを変えられるように、筒状の先端部が3段になっている。

癒着歯

2本の歯と歯がくっついた状態になっていること。2つの歯はセメント質のみでくっついている。本来抜ける時期が異なる乳歯がくっついてしまっうと、永久歯との生え変わりに支障をきたす場合があるため、注意が必要である。

癒合歯

2本の歯と歯がくっついた状態になっているもののうち、象牙質を含めて一体化したもの。本来抜ける時期が異なる乳歯がくっついてしまうと、永久歯との生え変わりに支障をきたす場合があるため、注意が必要である。

予測模型

セットアップモデルとも言う。矯正治療開始前の模型を複製し、1本1本歯をバラバラにして、治療終了時の歯並びに並び替えたシミュレーション模型のこと。

予防矯正治療

子供に対して行う、将来起こるであろう不正咬合に備えての矯正治療。予防的矯正治療、1期治療とも言う。

乱杭歯

らんぐいば。ガタガタの歯並びのこと。矯正歯科学では叢生(そうせい)と言う。汚れがたまりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高い。

リテーナー

保定装置と同義。矯正治療終了後に歯並びが後戻りしないように、歯を良い位置に留めておく装置のこと。取り外しのできるプレートタイプ(プラスチックのマウスピース)と、歯の裏側に接着し取り外しのできないフィックスタイプ(細い針金)がある。
アスティクスリテーナー(見えないリテーナー)

リテーナー洗浄剤

取り外しのできるマウスピースタイプのリテーナーの洗浄剤。薬局では売られていないため、矯正を専門とする歯科医院か、あるいは通販でも購入できる。材料が近い、部分入れ歯用の洗浄剤でも代用が可能である。全部入れ歯用の洗浄剤を用いると、金属部分が腐食してしまうため使用しない。

リラップス

矯正治療後の後戻りのこと。リテーナー(保定装置)の使用状況が悪いと起こりやすい。

リンガルアーチ

リンガルアーチ舌側弧線装置。矯正歯科治療における代表的な装置の一つで、様々な使用目的が有る。大臼歯のバンドを起点とし、直径0.8〜0.9mmの主線が小臼歯〜前歯部の歯頸部を沿うのが基本的な設計。そのまま装着し、保隙や加強固定を目的とすることも有れば、補助弾線をロウ着して、歯の移動を図ることも有る。

リンガルボタン

歯の移動や固定も目的として、様々なシチュエーションで歯面に接着される小さな金属のアタッチメント。透明のプラスチック製のものも有る。

ルートコントロール

歯根の向きのコントロールのこと。矯正治療をして一見綺麗な歯並びになっていても、骨の中の歯根の向きが整っていない場合も有る。歯根の向きまできちんと整えることが矯正歯科を専門とする医師には求められる。

ループフォーミングプライヤー

オメガループなどのアーチワイヤーに付与するループを成形するためのプライヤー。先端の筒状の部分が3段になっており、成形するループのサイズを変えることができる。

レジンリムーバー

ブラケット撤去後に歯面に残ったボンディング材を撤去するためのプライヤー。パッドの部分を臼歯の咬合面や、切歯の切縁に当て、先端を残存したレジンのエッジに引っ掛け、上方へ弾くように使用する。

連続抜去法

永久歯の萌出スペースが不足している場合に、永久歯列へのスムーズな交換を図る目的で、乳犬歯、第一乳臼歯、そして萌出した第一小臼歯を連続して抜歯すること。骨格的にIII級傾向のある症例には禁忌である。

鑞着

ろうちゃく。ワイヤーとワイヤーを銀鑞などでくっつけること。鑞着に必要なものとしてワイヤーの他に、トーチ、シルバーソルダー、フラックス、軽石などが挙げられる。

矮小歯

顕著に小さい歯のこと。上顎側切歯(真ん中から数えて2番目の歯)に多い。審美的に良くない場合は形態修正をすることができる。

ANS

矯正歯科治療の診断に用いるセファロ分析の計測点の一つ。Tip of the Anterior Nasal Spineの略。前鼻棘の先端のこと。

arch length discrepancy

アーチレングスディスクレパンシー。歯並びを整えるために、不足している、または余っているスペースのこと。単位はmm。スペースが不足している場合は-、余っている場合は+の符号をつける。

スペースが不足している場合は、歯並びは叢生(ガタガタ)になり、余っている場合は空隙歯列(すきっ歯)となる。スペースが足りない場合には、歯列矯正により歯並びの幅を広げたり、歯を後方に移動したりして、すき間を確保しますが、それでも足りない場合は抜歯が選択される。スペースが余っている場合も見た目や発音の問題から歯列矯正治療の必要が有り、すきっ歯のスペースの閉鎖を行う。

ディスクレパンシーとは不調和という意味で、アーチレングスディスクレパンシーの絶対値が大きいことは、歯と顎の大きさのバランスがとれていないことを表している。

Articulare(Ar)

歯科矯正学で用いるセファロ分析の計測点の一つ。アーティキュラーレ。Intersection of inferior cranial bas 〜surface and posterior surface of condyle. 下顎枝後縁と後頭骨基底部下縁の交点。

A-point

歯科矯正学で用いるセファロ分析の計測点の一つ。A点。前鼻前鼻棘と歯槽頂の間における上顎骨彎曲の最も深い点。Deepest point between ANS and the upper incisal alveolus.

Basion

歯科矯正学で用いるセファロ分析の計測点の一つ。バジオン。大後頭孔の最前縁部の正中点で,頭蓋底の最後橋。Most inferior point of external auditory meatus.

Bi-helix

2つのヘリカルループを組み込んだワイヤーの、歯列緩徐拡大装置。上顎にも下顎にも用いられる。

B-point

歯科矯正学で用いるセファロ分析の計測点の一つ。B点。下顎骨オトガイ隆起部の最突出点と下顎歯槽縁間の正中矢状断面上の最も深い点。Deepest point between Pogonion and the lower incisal alveolus.

cant

カント。咬合平面の傾きのこと。

Condylion(Co)

歯科矯正学で用いるセファロ分析の計測点の一つ。下顎頭の最上後方点。
It is the most superior point on the condylar head.*

Corpus

歯科矯正学で用いるセファロ分析の計測点の一つ。下顎下縁平面の左。the point of a tangent of the inferior border of the corpus; mandibular plane left.

distal drive

遠心移動のこと。

E-line

Esthetic line。イーライン、エステティックライン。鼻の頭と顎の最前点を結んだ線。横顔(側貌)を評価する際に、上下の唇がエステティックラインに近いものが良いとされる。

EOA

Extra oral anchorageの略。顎外固定装置。ヘッドギアのことを指す場合が多い。

fix type retainer

fix歯の裏側に歯科用接着剤で固定する、細いワイヤーの保定装置。フィックスと呼ばれる。

FKO

エフカオーと読む。可撤式機能的矯正装置の一つ。アクチバトールとも言われる。
成長期の子供の上顎前突(出っ歯)や、機能的反対咬合(うけ口)などの治療に用いられる矯正装置。

Gnathion

歯科矯正学で用いるセファロ分析の計測点の一つ。グナチオン。顔面平面 (Na-Pog)と下顎下縁平面となす角の二等分線がオトガイ隆起前縁と交わる点。on the born Gnathion, gnathion is the point of intersection of facial and mandibular planes.

Gonion

歯科矯正学で用いるセファロ分析の計測点の一つ。ゴニオン。下顎枝後縁(Ar-Ramus down)と下顎下縁平面が交わる角の二等分線が下顎骨縁と交わる点。the intersection of the lines tangent to the posterior margin of the ascending ramus and the mandibular base.

Hinge Axis

ヒンジアキシス。コンダイルの中心 。Co-Cr で使用する回転の中心。Center of Condyle.

impression

印象。歯型を採ること。

interdisciplinary

「学際的な」という意味。さまざまの領域の学者や専門の医師が協力し合うこと。歯科におけるインターディシプリナリーアプローチとは、虫歯は一般的な歯科医師、抜歯は口腔外科を専門とする歯科医師、歯列矯正は矯正を専門とする医師、歯内療法は歯内療法を専門とする医師、静脈内鎮静法は麻酔科を担当する医師が行うというように各分野を専門とする医師が協力して治療にあたることを言う。

Interincisal angle

歯科矯正学で用いるセファロ分析の計測項目の一つ。インターインサイザルアングル。上下顎中切歯の成す角度。前歯が唇側傾斜するほど鋭角となる。

Jasper jumper

ジャスパージャンパー。ノンコンプライアンスのII級矯正装置。噛み合わせると、上顎歯列が後方へ、下顎歯列が前方へ押される力が加わる。

Kobayashi hook

小林フック。尖端に顎間ゴムをかけるための小さなフックを、あらかじめ付けてある結紮線。

Le Fort I 型骨切り術

上顎骨を下鼻道の高さで水平に骨切りし、上顎の歯槽突起を骨口蓋全体を上顎骨体および蝶形骨翼状突起より完全に遊離、可動化させ、上顎を移動させる方法。

Lip bumper

Lip bumperリップバンパー。咬唇癖(下唇を噛む癖)の除去の目的で、用いられる取り外しのできる矯正装置。上顎前歯の舌側傾斜、下顎前歯の唇側傾斜(出っ歯の改善)、下顎大臼歯の遠心移動の効果がある。

Menton

矯正歯科で診断に用いるセファログラムの計測点の一つ。メントン。下顎結合部正中矢状面の最下方に位置する点。Most inferior point on the synphyseal outline.

Nasion

矯正歯科で診断に用いるセファログラムの計測点の一つ。ナジオン。鼻骨前頭縫合の最前点として定義される。'V' notch of frontal and nasal bone.

Orbitale

矯正歯科で診断に用いるセファログラムの計測点の一つ。眼窩外縁上の最下方に位置する点。フランクフルト水平面に接する。Orbitale, Most inferior point of the orbital contour.

orthodontics

矯正歯科学、歯列矯正学のこと。矯正を専門とする歯科医師のことは、orthodontistと言う。

orthodontist

矯正を専門とする歯科医師のこと。

pendurum

pendurumペンデュラム。上顎大臼歯の遠心移動を目的とした固定式装置。違和感の大きい装置で、矯正用インプラントの登場によって使用される機会が少なくなってきている。

PM

矯正歯科で診断に用いるセファログラムの計測点の一つ。PogonionB-pointの凸状から凹状に変化する変曲点。
Point where curvature changes between B-point and Pogonion.

PNS

後鼻棘の尖端。
Tip of the Posterior Nasal Spine.
ANSとPNSを結んだ平面をpalatal planeと言う。

Pogonion

矯正歯科で診断に用いるセファログラムの計測点の一つ。下顎骨オトガイ隆起部の最突出点。
Most anterior point of the symphysis.

Porion

矯正歯科で診断に用いるセファログラムの計測点の一つ。解剖学的なポリオンは、骨外耳道の上縁の中点。器械的なポリオンは、イヤーロッドの最上点。
Anatomy Porion、Most superior point of external auditory meatus.

PT-point

矯正歯科で診断に用いるセファログラムの計測点の一つ。X 線フィルム上で見られる翼口蓋窩後壁と正円孔下縁との交点。11 o'clock position of the pterygoid fissure.

quad-helix

quad-helix4つのヘリカルループを組み込んだワイヤーの、上顎歯列の緩徐拡大装置。クワドヘリックス。上顎の歯並びを広げるための矯正装置。ループを組み込むことにより、装置の弾性が増し、弱い力を持続的にかけることができる。

Ramus inclination

矯正歯科の診断に用いるセファロ分析の項目の一つ。FH planeに直交する直線とRamus planeの成す角度。

RME, RPE

RME RPErapid maxillary expansion, rapid palatal expansionの略で、上顎骨の急速拡大(装置)のこと。毎日朝晩の2回、自宅でネジを回すことにより、1〜3週間ほどで大きくスペースを獲得できる。上顎骨の正中口蓋縫合の離開が必要なため、骨化の進んだ成人では適用は難しい。拡大後の保定が必須である。

R1

歯列矯正の診断に用いるセファロ分析の項目の一つ。下顎枝の前方の(FH 平面に垂直な)最深点。
Deepest point on the curve of the anterior border of the ramus.

R3

歯列矯正の診断に用いるセファロ分析の項目の一つ。下顎頭と筋突起間の(FH 平面に平行な)最下点。
Most inferior point of the sigmoid notch of the ramus.

Sella

矯正歯科の診断に用いるセファロ分析の計測点の一つ。トルコ鞍中心点。S点はトルコ鞍の壷状陰影像の中心点と定義される。視診によって求める。Sella, A constructed point in the middle of the sella turcica.

SMAP

super mini anchor plateの略で、プレートタイプの矯正用インプラントの一つ。歯を動かすための絶対的な固定源となり、矯正治療終了後に撤去する。従来では外科的矯正治療を必要としたような症例でも、SMAPなどの矯正用インプラントを用いることにより、手術無しで治療ができる場合が有る。

SNA

矯正治療の検査で撮影するセファログラムにおける角度分析の計測項目の一つ。SN planeとA pointのなす角度。頭蓋骨に対する上顎骨の前後的な位置を表す。

SNB

矯正治療の検査で撮影するセファログラムにおける角度分析の計測項目の一つ。SN planeとB pointのなす角度。頭蓋骨に対する下顎骨の前後的な位置を表す。

SN plane

矯正歯科の分析に用いるセファロ分析の基準平面の一つで、SellaNasionを通る平面。

SSRO

Sagittal split ramus osteotomy.下顎枝矢状分割術。下顎の分割術式の一つで、最も多く施行されている術式である。

TAD

temporary anchorage deviceの略。直訳すると一時的な固定源となる装置なので、全ての固定装置を指すように思えるが、実際には矯正用インプラントのことを指す。歯を移動させるための絶対的な固定源として、ミニスクリューなどの矯正用インプラントを骨に埋入し、不要になった段階で抜釘する。

v-bend

コントラクションを進めていき、オメガループがエンドチューブに当たった場合などにアーチワイヤーに付与するベンド。v-bendを付与することにより、ループを再活性化することができる。

W-type拡大装置

ワイヤータイプの歯並びの幅を広げる装置。直径0.7〜0.9mmのワイヤーで製作される。ヘリカルループを2つ組み込んだバイヘリックスと、4つ組み込んだクワドヘリックスが有る。

Xi

Xi(ザイ)は下顎枝のほぼ中央、下顎神経の入り口である下顎孔付近を表す点。Ricketts分析法で側貌セファログラム分析を行う場合に求める。

Y-axis

歯列矯正の診断に用いるセファロ分析の計測項目の一つ。SellaGnathionを通る直線とFH平面とが成す角度。

Zurich maxillary distracter

チューリッヒマキシラリーディストラクター。口唇口蓋裂患者の上顎発育不全に対して用いる、創内固定型の上顎骨仮骨延長装置。

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